エステティシャンの活躍の場

4.就労支援施設 × エステティック

 近年、エステティシャンの活躍の場も広がってきており、従来のエステティックサロン以外でも様々な場所でエステティックサービスが提供され、社会に役立っています。その中でも近年注目が集まってきている場所で、「どのようにエステティックが提供されているか」のお話を聞いてきました。

仲本江美さん

エステスクール卒業後、22歳の時、沖縄県内のエステサロンに入社、その後フェイシャル専門サロンへ転職。34歳で独立し、10年間個人サロンを経営。44歳で廃業し、歯科医院内で自費診療でのエステティシャンとして勤務。歯科医院勤務の時に、アニモの大城オーナーと出逢い、オーナーの想いを聞き、この方の元で、障がいを持っている方々のキレイのお手伝いをしたい、安心して通えるサロンを一緒に作りたいと、合同会社アニモに入社し今に至る。

    就労支援施設×エステティック エステティシャンの活躍の場 仲本江美さん

    就労支援事業所でのエステティックとはどのような仕事ですか?

     就労支援事業所とは、障がい(知的・精神など)や病気などの理由で、一般企業での就職が難しい方に、働くための支援を行う施設です。その中で行うエステの仕事は、利用者さんや職員さんに対して、一般のお客様と同じようにフェイシャル、ボディ、脱毛などの施術を提供しています。

     中には「何をしたらいいのかわからない。」という方もいらっしゃるため、職員さんと相談しながら、その方に合ったお手入れを提案しています。例えば、ムダ毛の処理が難しい方には脱毛を、お肌のケアが必要な方にはフェイシャルをおすすめするなど、一人ひとりの個性や状態に合わせた施術を行っています。 お誕生日の日はメイクをしてお祝いすることもあります。 

     また、その日の体調や気分によって、予定通りに施術ができないこともあります。 そのようなときは、無理をせず、その方の様子に合わせて柔軟に対応しています。 気分が落ち込んで元気がない時には、軽く触れるだけのトリートメントをしながら、お話を聴いたり、アロマを使って、ゆっくり休んでもらうこともあります。

     安心して施術が受けられるように、まずは私やサロンの雰囲気、機械の音や光に慣れてもらうことから始めました。 たくさん話をして、優しく触れることで、信頼関係を築きながら、その人らしい笑顔を引き出せるよう心がけています。

    なぜ、就労支援事業所でのエステティックを始められたのですか?

     事業所に通う方の中には、お風呂に入ることや、ムダ毛の処理が難しかったり、キレイになりたい気持ちはあっても、ケアの仕方がわからなかったりなど、そうしたことで障がいのある方に対する誤解や偏見が生まれてしまうことがあります。 そこで、脱毛やスキンケアを通して身だしなみを整えるサポートを行なうことで、ご自身の身体を大切にする心を育み、清潔感や身だしなみの大切さを知っていただきたいと考えました。 障がいのある方が自信を持って、イキイキと働く姿を社会に示すことで、周囲の理解と共感が広がり、より豊かな人生を送る手助けをすることを願って、このエステ事業を始めました。

    就労支援事業所内のエステのやりがいはどのようなところですか?

     利用者さんやご家族から、次のような嬉しいお声をいただくことがあります。

    今まで自分に自信がなかったけど、脱毛してキレイになった自分を好きになり、自信がついてきたよ

    脱毛機やシェーバーの音が怖くて、脱毛を拒否していた子が、少しずつ心を開いてくれて脱毛を受けられるようになり、キレイになった脚をみんなに見せてくれました

    エステを受けるようになってから、娘が穏やかで優しくなっています

    アンジュでエステやネイルをしてもらった日は、誇らしげな表情で帰ってきます

     このような言葉をいただけるたびに、本当にこの仕事をやってきてよかったと感じます。 また、利用者さん一人ひとりがイキイキと明るく過ごし、お互いに「キレイになったね。」と褒め合っている姿や、安心した表情を見せてくださる瞬間に、大きなやりがいを感じます。

     「誰もが癒やされ、美しくなれるエステ」 そんな想いから、障害者向けのエステサロンや訪問エステが広がり始めています。 今後、障がいを持った方でも安心して身を委ねられるエステティシャンが増えることを心より願っております。障がいのある方が自分らしく輝けるように、丁寧で安心なケアを提供し、自己肯定感を高めることを大切にしていきたいと思います。

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