エステティシャンの活躍の場

5.産婦人科院 × エステティック

 近年、エステティシャンの活躍の場も広がってきており、従来のエステティックサロン以外でも様々な場所でエステティックサービスが提供され、社会に役立っています。その中でも近年注目が集まってきている場所で、「どのようにエステティックが提供されているか」のお話を聞いてきました。

川内町子さん
株式会社エクロール 代表取締役

「大手メーカー美容部員等を経て独立。産婦人科院内エステのパイオニアとして起業し、奈良で前例のない事業を成功。現在は院内エステとトータルビューティーサロンを経営。全国を視野に、女性が輝き続けられる環境づくりに注力している。

    産婦人科 ×エステティック エステティシャンの活躍の場 川内町子さん

    産婦人科医院でのエステティックとは、どのような仕事ですか?

     産婦人科院内で、入院中、産後のママ達に病院からのプレゼントとして、エステを提供しています。手のひらの温もりを通し、少しでも

    • 子育ての不安が和らぎ
    • 母となる事の素晴らしさを改めて実感していただき
    • 日本の未来に貢献しているということに誇りを持ち、

    「明日からの子育ての励みとなって」頂ける事を願いながら取り組んでいます。

     出産は、「命を生み出す」尊い出来事であると同時に、身体的にも精神的にも大きな負担がかかります。産婦人科院内エステは、産後のママ達が、前向きに子育てが出来るよう、お声掛け等にも意識し取り組み、単に“癒し”や“美容”を提供するのではなく、不安、孤独、プレッシャー、喜びなど、揺れ動く産後の心を受け止め、その人本来の力がもう一度温かく灯るように、触れ方・言葉・空間まですべてに意味を込めています。

    なぜ、産婦人科医院でのエステティックを始めたのですか?

     25年前、産婦人科院内エステはまだ一般的ではなく、奈良では前例がありませんでした。きっかけは、とてもシンプルで、3人男のお子さんがいる知り合いから、「退院するとき、赤ちゃんと一緒に写真を撮っていて、1番いい顔で写りたい記念の写真なのに、出産の疲れで、肌がガサガサで嫌だったな。産婦人科院内でエステあったらいいのにねー。」との一言がきっかけで、営業が始まりました。

     知り合いの一言から始まったこの取り組みは、年月とともに、社会背景や母子を取り巻く環境の変化と共に、その意味合いが大きく変わっていきました。医師不足、少子高齢化、晩産化、育児不安、産後鬱。出産は「おめでとう」だけではなくなりつつあり、

    私達が考える産後エステの存在がお肌を綺麗にする事から、

    1.  頑張って出産したママへの労いと、これからの子育てに向けての活力となるもの
    2. 一人目を出産して、また二人目も産みたいと思って頂ける一助となるもの
    3. 少子化による分娩数減少の中、「選ばれる産婦人科」への一助となるもの

    へと変わっていきました。単に美容ではなく、社会の未来を支える仕事なのだと気付かされ、今は使命として取り組んでいます。

     取引先の産婦人科医院の院長先生からもコメントをいただきました。「お産はフルマラソンを走るのと同じくらい体力を使うものだからね。授乳や赤ちゃんの世話もあり、夜なかなか眠れない人も多いんです。お母さんたちの体は緊張しているからね。産婦人科エステを導入したのは、大仕事を終えたお母さん達の体をほぐしてもらって、リラックスしてもらえたらいいなと思って。エステをしてもらうと体の循環がよくなるのかな?心地よい倦怠感を感じるみたいだけど、体が楽になりましたって声をよく聞きますよ。」

    産婦人科医院でのエステティックのやりがいはどのようなところですか?

     施術後にママがポロッと涙をこぼしながら、「ありがとうございます。」と言ってくださる瞬間があります。私たちが寄り添ったそのひとときが、

    • 自分を大切にしていいんだ。
    • 明日から子育てを前向きに頑張ろう。

    という明日への一歩に変わる。その変化の瞬間に立ち会えること。そして、

    病院やスタッフの皆様からも、エステ後褥婦様達が喜んで頂けて、「なくてはならないサービスです。」と言っていただけること。それこそが、この仕事の最大のやりがいです。

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