近年、エステティシャンの活躍の場も広がってきており、従来のエステティックサロン以外でも様々な場所でエステティックサービスが提供され、社会に役立っています。その中でも近年注目が集まってきている場所で、「どのようにエステティックが提供されているか」のお話を聞いてきました。
光江 弘恵さん
NPO法人ソシオキュアアンドケアサポート 理事長
- 一般社団法人日本エステティック協会認定事業委員ソシオエステティック担当
- 大妻女子大学共生社会文化研究所研究員
- 大妻女子大学・東京保健医療専門職大学・ハリウッド大学院大学非常勤講師
- 湘南記念病院非常勤職員 ソシオエステティシャン

ソシオエステティシャンとして、 ⽇々どのようなお仕事をされていますか?
病院、様々な福祉施設でケアの提供と、セルフケアの講座を担当しています。病院では主にがん患者さんの支援に携わり、アピアランスケアアドバイスや病棟でのケア、患者家族会での支援になります。辛い気持ちに寄り添いながらタッチによる心地よさを感じて頂いたり、必要なアドバイスを行っています。

その他透析クリニック、小児病棟などでも実践してきました。母子支援施設では入所されている方がリラックスできるように、ご希望のケアを行います。親子で参加されることも多いです。退所後の居場所として実施するパントリーでもケアを提供し、日頃の様子を伺います。必要に応じて担当者と共有します。
障害者就労支援施設では面接に向けた整容講座など。
高齢者施設ではケア提供によりリラックスして頂いたり、セルフケアによりフレイル予防を目的に施設と協力して開催しています。
被災地各地に赴き、辛い気持ちに寄り添いながらケアを提供する活動は私たちの大切な活動の一つです。
私自身は日本で最初にソシオエステティックを学んだので、これらの経験を大学や専門学校で授業の中で伝えています。
なぜソシオエステティックの仕事をされようと思ったのですか?
母が高校生の頃入退院を繰り返し、当時は入院中の整容は軽んじられていました。まだ30代後半の母は自身の姿を残念に思い、友人の見舞いを断り続け亡くなりました。
なぜ病気になったら病人でいないとならないのか、と心に疑問が残りました。 後に外資系化粧品メーカーに就職し、力を入れていたピンクリボン活動を通して若いお母さんから脱毛中の眉の描き方を相談された時、困難な状況だからこそ美容の力が必要な方々がいると強く思いました。
調べてみるとフランスではソシオエステティシャンが職業として様々な困難にある方々を支援していると知りすぐに学びたいと思いました。
医療または介護の現場で、 ソシオエステティシャンの役割と価値は何だと感じていますか?
治療や困難な状況から解放されて自分自身と向き合う時間になります。化粧品の色や香り、人の手の温もりは心の響きを良くします。直接の治療ではありませんが、治療を続ける上で必要なケアです。
今後、ソシオエステティックの分野を広げていくのは、何が必要だと感じています か?
美容が心理的に良い影響を与えることは理解される方が増えてきました。しかし、安全に提供するには美容の知識だけでなく、医療、福祉の基礎的な学びが必要です。 そういったプロフェッショナルが存在していることを広く知っていただきたいです。私は一般向けのハンドケアマッサージ講座を開催して触れることの大切さを伝えながら啓発活動をしています。

