第15回エステティックグランプリ、フェイシャル技術部門で見事グラプリを受賞した、NADESHICO SPA by ANGELUX 堀間詩捺さん。オンラインテスト、エリアファイナル、グランプリファイナルを勝ち抜き、フランス・パリで行われる世界大会に出場されました。その取り組みと背景、そして想いを伺います。

堀間 詩捺(ほりま しいな)
株式会社アンジェラックス NADESHICO SPA by ANGELUX
店長
- 第14回 フェイシャル技術部門 グランプリファイナリスト
- 第14回 顧客満足サロン部門 4つ星獲得
- 第15回 フェイシャル技術部門 グランプリ受賞
- 第15回 顧客満足サロン部門 4つ星獲得
フランス大会のフェイシャル部門の概要を教えてください。
[部門]
①REJUVENATION(若返り・アンチエイジング)部門 ←今回出場
②ECLAT(輝き)部門
[審査のステップ]
- 大会エントリー(1月頃、公式HPからフォーム回答。身分証明書のデータ添付が必須です)
- 参加費の支払い(エントリー受付メールに記載のリンクより遷移)
- 大会で行う内容に関するメール回答(3月末に自分の競技時間や集合場所のお知らせメールが来ました。そのメールに返信する形で施術内容を回答。)
※同じ頃、別途当日の入場チケットのデータが添付されたメールが来ます。印刷して持参します。 - 競技(予選)
同日16時前後に決勝進出者決定※人数はその回によって異なると思います(今回は5名)。 - 競技(決勝)
同日に実施。今回は決勝進出者発表の45分後に競技でした。 - メダリスト3名と、観客が選ぶ人気投票の発表
※人気投票は競技ベッドの手前にQRコードが置いてあり、そこから投票ができるみたいです。審査評価には関係ありません。
※表彰式終了後すぐであれば、審査員の先生から個人的にフィードバックを受けることができます。



[提出物]
先述したメールに返信する形で、以下の内容を回答。
※メールは全てフランス語で書かれています。決められているのは項目のみで、言語や文字数などの細かいルールなどの明記はありません。今回は英語で回答しました。
⚪︎VOTRE NOM :(名前)
⚪︎Catégorie choisie : (選択したカテゴリー)
⚪︎Objectif général du massage :(マッサージの目的)
⚪︎Clientèle ciblée (besoins) :(対象顧客、ニーズ)
⚪︎Inspiration du massage :(マッサージのインスピレーション)
→「なぜその施術構成にしたのか」と質問を捉え、対象顧客に紐づけて回答しました。
⚪︎Circuits physiologiques et anatomiques du visage travaillés :(生理学的/解剖学的回路についての考え)
→対象顧客の肌悩みの原因について深堀り、当日行う施術内容に繋がるように回答しました。
⚪︎Rythme et pression du massage :(マッサージの圧力とリズム)
また、「当日競技の前に、回答した内容について数分で説明してください」といった内容が同メールに書かれていますが、今大会では実施されませんでした(前回大会もなかったようです)。
読み上げても良いみたいなので、フランス語または英語で紙媒体で用意して行くと良いかもれません。
[技術時間など大会ルール]
※大会HPに添付ファイルが掲載されます。
(https://www.elegance.fr/concours-elegance/)
⚪︎技術時間:20分間
⚪︎内容についてのルール
・施術の60%は顔と首に時間を使うこと。
・使用するクリームやオイルは中性であること。
・タオル以外のアクセサリ使用不可。ホットキャビンなど電源の使用も不可。
⚪︎その他採点について
・遅刻厳禁。理由に関わらず失格とする。
・採点項目
⁃ サービス前、サービス中、サービス後の「モデル」への配慮
⁃ 「モデル」のプライバシー、関係性、傾聴スキルの尊重
⁃ 空間と設備への配慮
⁃ 事前回答したテクニックの習得
⁃ 実行される動作に関する解剖学的、代謝的、生理学的な知識
⁃ 身体的な楽さ、姿勢、動き、滑らかさ
⁃ 手先の器用さ
⁃ 呼吸のしやすさ
⁃ 自身の姿勢への尊重
⁃ 全体的な態度
フランス大会を経験して、率直に何を感じましたか?
世界のエステに触れることでエステの固定概念が変わり、より一層エステの奥深さや幅広さ、面白さを感じる機会となりました。
大会の評価項目が日本と異なり、スキルや解剖学的根拠などの専門性がより重要視されていると感じました。

姿勢や身体の使い方においては、「エステティシャンの身体に無理がないか」「適切な圧がかけられる姿勢か」などの本質的な部分を大切にしている様子が伺えます。(表彰式後に「腰に負担がかかりそうな姿勢で、動きが固く身体が使えていないように見えた」とフィードバックを頂きました。)
また「空間と設備への配慮」は声掛けなどのおもてなしによる居心地の良さではなく、ベッドセッティングや使用するアイテムの並べ方などの「独自の雰囲気やこだわり」を見られているような感じでした。
エステの内容については、クリームやオイルによる摩擦レスな日本的アプローチが通用せず、粧材をあまり付けずに深層にアプローチするマッサージが評価されていると感じました(こちらも審査員フィードバック有り)。 日本人とフランス人のお肌の強さの違いや、流行りのテクニック、また資格の有無によるアプローチの違いもあるように感じました。
その他、姿勢の良さや手技の滑らかさ、タオルワークのスムーズさについては日本の大会と同様に評価され、日本で培った技術がフランスでも活きたのがとても嬉しかったです。
海外のエステティシャンと、どのような違いを感じましたか?
フェイシャル部門は人数が少なくあまり他の競技者の技術を見ることができませんでしたが、先述したクリーム等の使用量やマッサージの圧は全然違うと感じました。
また、デコルテや腕のマッサージなどを行うエステティシャンが少なく、時間のほとんどをお顔のマッサージに使っている印象でした。 フランスの方は背が高い方が多いので立ち姿勢でダイナミックなイメージがあったのですが、座って一連の施術を行うエステティシャンが多いことも意外でした。


今回のフランス大会で何を学び、今後どのように活かせそうですか?
日本国内でも様々な肌質の方がいるように、国や地域が異なるともともとの肌の強さやそれに対するアプローチも全く異なることを改めて学びました。
フェイシャル・ボディの両部門で、日本ではあまり見ないテクニックや身体の使い方、ベッドセッティングとタオルの使い方、呼吸の仕方などを目にしました。私の知らないアプローチの仕方がたくさんあることを知り、同じ時間でもっと結果が出せるアプローチはないか、研究していけたらと思っています。 もっともっとお客様に結果出しで喜んでいただける可能性にワクワクしています。

これからの堀間さんの目標を教えてください。
フランスでの学びや気づきを活かしてよりお客様への結果出しに注力していきます。
そして私だけではなく、同じサロンのメンバーや社内のエステティシャンたちが同様に結果出しができるよう技術の精度上げに関わっていきたいです。
そしてまた近いうちにフランス大会へ再チャレンジし、次こそはメダル獲得をしたいなと思っています。
フランス大会への参加とそれに伴う多大なご支援とご尽力を賜り、 このような貴重な経験をさせていただけたことに本当に感謝しています。


